Netflix「コンフェッション・キラー 疑惑の自供」
Netflixドキュメンタリー「コンフェッション・キラー 疑惑の自供」全5話。
数百件もの未解決事件への関与を自供し、一躍時の人となったヘンリー・ルーカス。アメリカ史上最悪の連続殺人鬼の真実と、恐ろしい影響に迫るドキュメンタリー。(公式より)
ヘンリー・ルーカスといえば全米を股にかけた大量殺人鬼という印象しか無く、エド・ゲイン、ジョン・ゲイシー、ジェフリー・ダーマー、エド・ケンパー、アルバート・フィッシュなどぶっとんだ個性の殺人鬼に比べるとやはり見劣りする人物だった。このドキュメンタリーはそんな彼の悪行をより学べる作品だと思ってたのだが全然違った…。
いやそれ以上にすごい内容でびっくらこいた、こいつも違う意味でヤベー(;゚ Д゚)
彼は確かに殺人鬼なのだが実際に殺したのは数人で、全米を股にかけて何百人も殺した大量殺人鬼というのはでっち上げだった可能性が高いらしい。ただ問題なのはこれまで見た他作品のように警察の強要による自白ではなく、ヘンリー自身が警察が喜んで褒めてくれるからという理由で嬉々として物語を作って犯行を自供していた事や、警察がそれを利用して多くの未解決事件を終わらせようとした事だ。「こいつやってなくね?」とヘンリーの証言やアリバイの矛盾を指摘した検事が警察を責めると、突然わいて出た罪状で逮捕して黙らせようとするウソみたいな展開が繰り広げられる。
「殺人は息をするのと同じ事だった」という名言もおそらくウケ狙いだったのだろう。息をするようにウソを吐き続けたヘンリーは獄中にて老衰で死去。近年DNA鑑定でヘンリーがやったとされる未解決殺人事件を調査していたようだがそのほとんどがヘンリーと無関係だったとさ。
ちなみにヘンリーが数百人殺したと証言して全米が震撼した当時、いち早くインタビュー取材に訪れたのが何故か日本のメディアだったようで、ヘンリーにお土産まで持参してたのが色んな意味でスゲーと思ったのであった(´・ω・`)